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スタジアムに行こうっ!観戦日記2004ナビスコ杯決勝戦 FC東京対浦和レッズ
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Jリーグヤマザキナビスコカップ2004決勝戦
FC東京対浦和レッズ
国立競技場 2004.11.3

 2004年、日本の3大タイトルのひとつナビスコカップのファイナリストは3年連続決勝進出となる昨年のチャンピオン我が浦和レッズと1999年J1昇格からはじめてのタイトル挑戦となるFC東京となった。今期のセカンドステージ、来期から1年を通しての通年制となるため浦和レッズは最初で最後のステージ制覇に向けて独走態勢をひた走っている。そんな浦和に唯一黒星をつけこの勢いに水をさしたのがFC東京だった。これまでの対戦成績もFC東京に歩がある。浦和にとっては苦手な相手、しかし今の浦和は違う、ひたすら勝ち点を積み重ねている。カシマスタジアムで勝てないジンクスも打ち破ったばかりだ。歴史、記録は塗り替えるためにある。浦和のその爆発的勢い、攻撃力、そして僕らを魅了してやまないその楽しいサッカーでタイトルというさらなる誇りを!

 首都圏の人気クラブがファイナリストとなりこの決勝戦、チケット争奪戦からそりゃあハンパじゃなかった。ナビスコ杯準決勝が台風の影響で延期となり、そのまた影響でチケット発売日も延期となりました。そんなごたごたも両クラブサポーターには関係なかった。ナビスコ杯決勝戦チケットは発売から30分で完売。まさに代表戦も真っ青のプレミアチケットとなりました。実際、ネットオークションでの落札価格も代表戦以上の跳ね上がりぶりでしたよ。チケットが獲れず泣いたサポーターの方々もきっとたくさんいたことでしょう。僕はどうにか4枚獲ることができホントにほっとしました。

 店頭販売を行ったチケットぴあ、前日に店頭のお姉さんに問い合わせたところ、前日に整理券を配ると言われました。「当日は整理券がない方は整理券を持っている方のあとの受付になるんですけど、去年の例から言っても整理券がないと絶対に買えないと思いますよ」と言われた。当日、全国のぴあ店頭にサポーターが並んだのでしょう。店頭に並んだ人で買えたのはせいぜい2番目の人までだったそうです。確かにこれまでの決勝戦もそりゃあ熾烈なチケット争奪戦がありました。しかし今年ほどじゃなかった。なんだって今年はここまですごかったかっていうと、年間チケット購入者などからクラブにクレームがついたみたいなんですね。「年間チケットまで購入してサポートしているのに肝心の決勝戦にいけないなんてひどいじゃねえか!」ってね。そこで浦和レッズは1万2千枚を年間チケット購入者などに優先的に販売、FC東京も8000枚って言ったかな?(間違ってたらすんません)やっぱ優先的販売を行ったみたいなんです。だから一般販売にまわってくる枚数が単純に少なかった。30分でなくなっちまうわけですよね。


▲2004.10.14まだまだ試合まであるのに…

 チケット争奪戦もさることながら、さらに加熱するのが自由席の席取りです。特に加熱しちゃうのが浦和レッズのサポーター。まだ試合までひと月前なのに国立にはすでに場所取りのガムテープが貼り付けてありました。しかし頼もしいのが、我が浦和レッズ、このナビスコカップ決勝戦は3年連続の経験なんです。2002年決勝戦は確かにこの席取りが生きていました。僕らも3日も前に場所取りを行って、それでも500番台だった。しかし2003年から「もう昨年のようなことはやめよう!行列に力を注がないで応援にその力を使おう!」ってことでサポーターたちが中心となり事前抽選を行って、その番号の順に当日入場するって方式となりました。事前抽選は10月31日、埼玉スタジアム2002で行われ数千を超える浦和サポーターが詰め掛けました。そんな中、僕らが引き当てたのはなんと24番!あらら・・こんなところでまた運つかっちゃうの?この前はビンゴでiPodミニが当たっちゃうし車に当たらないように気をつけないと!最高の席で観戦できることが確定しました。


▲2004.11.2 試合前日テントを貼る東京サポーター

▲2004.11.3 朝、チケットを求めるサポーターたち

 一方、FC東京、はじめてのタイトルをかけて決勝戦を戦う。サポーターにとってもはじめてずくしのこの決勝戦です。このはじめての経験になのか?並びの文化がないと言われてきたFC東京サポーターにも変化が。シート貼りが行われ、2日、試合前日には千駄ヶ谷門に徹夜組が現れました。両サポーターのタイトルにかける意気込みが前日から聖地・国立競技場にありました。

 国立競技場でも2002年の大行列、大混乱の反省を生かして、2003年に引き続きこの試合独自のルールを設け当日の混乱を避ける配慮がなされる。FC東京サポーターの入り口は千駄ヶ谷門、浦和サポーターの入り口は代々木門と両サポーターの入り口を完全に分け、さらに中でも完全に分離した。青山門は千駄ヶ谷門、代々木門が10時開門に対して11時開門と時差開門した。浦和レッズという人気クラブが3年連続でファイナリストになったことによって、スタジアム、サポーターたちにより円滑にスタジアム生観戦を楽しむためのルールが生まれたのです。一昨年、去年の反省を生かして・・って去年も一昨年も決勝の舞台に立っている浦和レッズに誇りを感じずにはいられない。

 3日、朝8時くらいでしょうか?千駄ヶ谷の駅に降り立った僕の目に飛び込んできたのは「チケット譲ってください!」のプラカードを持った人たちの群れ。まるでW杯の最終予選みたいだ。国立競技場代々木門に向かい、タカとののと合流した。浦和レポーターは国立競技場の南側にある明治公園に整理券順に見事に統率され並んでいた。行列の先頭には○○番〜○○番と書いてあり整理整頓されている。ひと目でサポーターの方たちの事前準備と努力が見て取れた。円滑に楽しく観戦、応援するためにサポーターたちが自発的に努力し模索し見つけた形。これからもきっともっとよりよくとその形は変わっていくのでしょうが、まさにこれは文化です。浦和サポーターたちは間違いなく浦和レッズをそして日本のプロサッカーリーグを愛しそしてサポートしている。親子連れの人たち、カップル、おとこくさーい集団、ギャルたちそんないろんな人たちが真っ赤なユニフォームに身を包みサポーターたちの指示の下規則正しく並び、ワクワクにやにや今日の試合に胸膨らまして代々木門の先に見える聖地を見上げている。嗚呼、なんて素晴らしい光景だろう。そんなうんちくはさておいて、なんてことない僕もワクワクにやにやしてしまいました。


▲踏み絵にされていたFC東京のカード

 10時をまわり入場開始、続々とサポーターたちが国立競技場へと詰め掛けていく。席はあれよあれよと埋まっていきいつの間にかアウェイ側ゴール裏は真っ赤に染まっていた。この日の客の入りは7:3で浦和って感じだったでしょうか?24番の僕らは当然のことながらベストポジションをGET!いつもの高すぎず低すぎず12番ゲートと13番ゲート間の応援できるいつものポジション!12番ゲート上のコアな浦和サポーターの間を抜けて行くと何か足元に?あれれ?この日のお客さんにはスポンサーのヤマザキナビスコからお菓子のオレオ、チップスター、そしてナビスコ杯決勝のちょっとした冊子がついてきました。で、その冊子の中に浦和、東京、両クラブのカードが入っていたんですね、そのFC東京のカードが踏み絵の如く床に貼り付けてありました・・。浦和サポーターは東京のカードを踏みつけて自分の席へと向かっていくのです。「よくもまぁ考えるよなぁ・・」さぁ東京の初タイトルの夢も踏みにじれ!連覇だ!!

 さて、試合に触れるまで長かったですね・・。試合は・・。素晴らしいものでした・・。前半はどちらもらしさを出していた。首都圏をホームとする人気の攻撃的クラブ同士の戦いだった。で、その形が崩れたのが前半29分、FC東京ジャーンの退場。東京は前半にして10人の数的不利を抱えることとなった。風は浦和の連覇に向かって吹いている。ここから浦和の波状攻撃が続く。浦和はらしさを出し攻撃攻撃、FC東京はらしさを捨てて守る守る。

 決定的チャンスは圧倒的に浦和だった。浦和は小気味いいいつも通りのサッカーで東京を攻め立てる。・・それでも揺らせないゴール。東京はジャーンの退場以降、防戦一方、浦和サポーターからは「攻撃的クラブが笑わせるぜ!守ってばかりじゃねえかぁ!」野次が飛んだ。浦和は決定的形を作れど作れど揺らせないゴール、何度も魅せるのはFC東京GK土肥のファインセーブ、この日の土肥はホントいつかの川口のようにスーパーセーブを連発していた。

 試合は延長、そしてPK戦へ。0−0、浦和が120分守りきられてしまった。この時点で浦和の負けが決まっていたのかもしれない。はじめにはずしたのが浦和の田中達也、達也が出てきた時、いやぁ〜な予感がしたんです。2002年、MVPの鹿島・小笠原は2003年屈辱の退場となった。そして2003年のMVPは田中達也・・。歴史は繰り返す?僕の予感が当たってしまい沸きに沸くのはFC東京サポーター。浦和の山岸も1回止めるも浦和4人目のキッカー、キャプテン山田暢久がはずしPKは4−2、東京の初タイトルが決まった・・。静まり返る浦和サポーターたちピッチになだれ込む原監督ら東京のスタッフ、控え選手たち、そして怒涛の如く沸き立つ東京サポーターたち。

 ・・おめでとうございます。正直、「どこが攻撃的サッカーなんじゃい!」って東京を野次りたくなる気持ちはあった。でも、これはタイトルをかけた戦い。自分たちのやり方をかなぐり捨ててでもなにがなんでも勝ちを選ぶべきだ。2001年の天皇杯決勝戦鹿島対清水、ん?と思うようなプレーで、でもしたたかに得点しタイトルを獲った鹿島。僕の知っている清水サポーターは「鹿島は卑怯だぁ!」と激怒していましたが、僕はあの時、卑怯だろうとなんだろうと勝てばいい、これはタイトルマッチ、したたかに勝ちをもぎ取った鹿島を高く評価したものです。「ああ浦和にもこのぐらいしたたかに勝ちを拾う力、経験がほしいなぁ」ってあの時思いました。鹿島はタイトルを獲りなれたしたたかさ、何が何でもタイトルを勝ちを拾う経験を武器に2002年のナビスコ杯も手にしました。浦和は2003年の制覇を経験しましたが、まだまだ鹿島のような獲り慣れるには程遠いようです。タイトルは獲るより守る方が難しい。まさにその通り、FC東京はチャレンジャーらしい何が何でもタイトルをもぎ取る姿勢でそれをものにしてみせた。浦和には2003年のようなガムシャラぶりがなかったのかもしれません。

 FC東京よ!また来年、ナビスコ杯は決勝の舞台で対決しよう!!2002年の再戦が2003年だった。2004年の再戦を2005年にしよう!2002年のMVPは2003年退場した。2003年のMVPは2004年PKをはずした。2004年のMVPは2005年、ポロっ・・ってのをやらないかな?最近やってないみたいだけど。そりゃあ残念だったけど、僕ら浦和サポーターはそこまでへこんでませんよ。なんでかっていうとね、今年はまだまだタイトルがあるからです。セカンドステージ、最後のステージ優勝を飾ってみせよう!もうセカンドステージ優勝のカウントダウンは始まっている。この悔しさはリーグ制覇で晴らしてみせよう!オレら浦和サポーターはまだまだ至福の時間を過ごすことができる。さぁ行こう!新しいタイトルへ、We are Reds!!

 この試合のベストショットは迷球魂で!

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