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スタジアムに行こうっ!蹴球狂の詩真夜中の少年 2001.11.3
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真夜中の少年

昨日の夜中3時のお話です。このサイトを作っていまして、いつの間にか夜中の3時になっていました。ちょっと僕はこれから職業柄、身体を鍛えておかねばならないものでして、よく夜中に走っているんですよ。この日はいつもより遅かったんですけどね、いつものように家の近所をぷらぷら走りに出ました。1周だいたい1.5キロのコースを3,4周するんですけど、1周目ももう終わるってところで、自転車に乗った少年にいきなり声をかけられたんです。

少年「すみません!今、何時ですか??」
やす「えっ!…3時くらいだと思うけど…時計ないしちょっと分かんないや…」
僕はまたなんだってこんな時間に少年が!!?出たかと思ったんです。
少年「そうなんだ…。お兄ちゃんよく走っているよね?」
やす「…うん」
少年「昨日も走っていたでしょ?」
やす「うん…。でも昨日もけっこう遅い時間だったよ。なんで知っているの?っていうか何やってるの君??」
少年「僕、家出少年なんだ」
やす「…いくつ??」
少年「12。小6だよ」
やす「小学生がこんな夜中にふらふらしてちゃダメだって!」
少年「いいんだよ、いつもいるから」
やす「?昨日も夜中に遊んでたの?」
少年「うん。お兄ちゃん昨日も走ってたの見たよ」
この少年、見ず知らずのこの僕にとりあえずタメ口オンパレード。足はついているけどやっぱちょっと、っていうかかなり気持ち悪い…。「こりゃあんまり関わり合いたくねえなぁ」って思ってね、
やす「早く帰んなきゃダメだよ!」
さっさと走り去ろうって思ったら、
少年「僕、暇だから付いて行っていい?」
…マジすか…。
やす「付いていくも何も大丈夫かこんな時間に小学生?」
少年「大丈夫だよ!」

こうして何だかよく分からないままに、この真夜中の少年と僕の真夜中ロードワークが始まりました。少年は自転車、僕はジャージでテクテク走って、まるで新人ボクサーとそのトレーナーです。だけどトレーナーは小学6年生…。テクテク走りながら、僕はこの謎の少年と徐々にコンタクトをとっていきました。

やす「いつもこんな時間に遊んでいるの?」
少年「いつもじゃないけどたまに」
やす「怒られないの?お父さんとかお母さんに?」
少年「お父さんは長距離トラックの運転手だしお母さんは看護婦で夜勤なんだ」
やす「んじゃ今日はダレもいないの?」
少年「うん…」
やす「そっか、んじゃ寂しいな。兄弟とかいないの?ひとりっこ??」
少年「うん。帰ってもダレもいないよ…」

なるほど、確かにちょっと寂しい家庭環境にあるみたい。だけどだからって小学生がウロウロしていていい時間じゃない。この自称・家出少年はどうやら家にダレもいなくて寂しいから遊びに出ているようだ。

少年「お兄ちゃんさ。こんな夜中にお父さんとお母さんに怒られないの?ひとり暮らし?」
やす「(失笑)あのね。オレは成人してるの。大人なのね。別に怒られないでしょ」
少年「そうなんだ」
やす「君は何年生まれ?12歳だよね…。!!へ、平成生まれ??」
少年「平成元年だよ」

オイオイ!なんだってこんな時間に平成生まれと走ってるんだオレは…??

やす「家に誰もいないからってこんな時間に小学生が遊んでちゃダメだって、こんな時間に遊ぶ子いるの?」
少年「さっきまで友達と一緒だったんだけどね帰っちゃって、今はひとりなんだ」
やす「友達ってやっぱり小学生なの?」
少年「同い年とそのお兄ちゃんだよ!」
やす「小学生でこんな時間に何して遊ぶのさ?」
少年「うん。よく橋のところで遊んでいるんだ」
やす「橋ってあそこの橋?」
少年「そうだよ!」

うちの近所、僕のいつも走っているコースにちっちゃな橋があるんだけどね、よく地元の少年たちなのか?青年たちなのか??よくたむろしているんです。車やバイクなんかも停まっているから高校生くらいの子たちがたまっているんだと思っていたんだけど、まさか小学生までたまっているとは…。

やす「あそこで友達のお兄ちゃんとか、年上の先輩なんかと一緒にいるんだ??」
少年「うん。バイクに乗せてもらったりやさしいよ!」
やす「そう」
少年「あそこでたまにお兄ちゃんのこと話題になるんだよ」
やす「えぇ!!…・。なんて?」
少年「一番上の人がね、冗談であいつなんかやっているっぽいなぁ、誰かケンカ売ってこいよ!って言ってたよ」

僕は昔、格闘技系のスポーツをやっていまして、きっと動きがそんな感じになっていたのでしょうね…。それにしてもあの夜中にたまっている彼らの話題にこの僕がのぼっていたとはね…。僕は少年にビっと言ってやりました。

やす「その一番上の先輩に丁重に言ってやって!あのお兄ちゃんはケンカ売っても仕方がありません。あのお兄ちゃんは非常に弱いんでほっといてやってくださいって(苦笑)」
少年「そうなの??」
やす「そうなの。僕は恐いのも痛いのも非常に嫌なのね」
少年「でもお兄ちゃんずっと話ながら走っているけど息いがらないよね?」
やす「あはは。お兄ちゃんはケンカ売られても逃げ切れるようにガンバっているんだよ」

もうたまんね〜…。これからは恐いから走るコースを考えないと…。結局、ひたすらこの少年はついてきました。僕もずっと「帰ったら?」とか、「やりたい事ないの?」などなど少年を説得していたんだけど帰りたくないようで全くダメ。公園で彼の話をずっと聞いて、

やす「分かった!んじゃさ。オレが君んちまで送ってってやるから一緒に帰ろう」
少年「…いいよ」
やす「こんな時間にひとりでいたって仕方ないだろ?オレももう帰るしさ。おまわりさんに捕まっちゃうよ」
少年「いいよ…」

少年と1時間あまり。確かに寂しいのも分かるんだけど、だからって夜中の3時、もう4時を回っていました。こんな時間に小学生がウロウロしているなんて…。結局、もうちょっと走ってくるって走り出した僕に少年はついてこなかったので、そのままほっといたんですけどね。ちょっとかわいそうな気もしたけど、別に彼の保護者って訳でもないしね…。これを最後までご覧になってくださったホントにありがたい皆さま、どう思われます??少年犯罪や家庭環境の悪化などなど僕はいろいろ考えさせられてしまいました。彼の将来がちょっと心配です。お父さん、お母さんと一緒にサッカーでも観にスタジアムに行く事があれば、この少年もちょっとは変わるかもしれませんね。って最後に強引にスポーツ観戦に結んでみました。皆さまのご意見・ご感想を是非とも聞かせてください。

最後にこの少年と1時間も走り続けた僕のこの日の走行距離は8キロにもなりました…。筋肉痛です…。

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