キリンビバレッジサッカー2000
日本代表対韓国代表
2001.12.20　国立競技場

　１２月２０日。今世紀最後Ａマッチとうたわれた代表戦、国立競技場に行ってきました。相手は宿敵・韓国。親善試合とはいえＡマッチ、それに日韓戦は特別なものがあります。試合前の報道でも韓国の気合いの入りようはさんざん伝えられていました。

↑国歌斉唱する五木ひろし

↑応援する韓国サポーター

　試合開始は１９時。ここんとこサークルとは名ばかりの僕らおちサークル、今回も４人としょっぼい人数の観戦とあいなりました。まぁ平日だから仕方ないけどね。そういう訳でそこまで早く並ぼうって気もなく１３時くらいに国立にって程度で行ってきたのですが、やっぱり平日だからですね、たいして列はできていなく、アウェイのほぼ中央、いいトコで見る事ができました。お年寄りに「夜からサッカーなのに何で昼から行くの？」と聞かれました。…１３時くらい程度で並んだって、これってやっぱり普通の感覚じゃないよね？試合時間より並んでいる時間の方が長いんだもんね。でも並んでるのってけっこうおもろいんだよね〜！”観戦のコツ”のコーナーにそんなんのも書いとくね！

　そうそう、今回はキリンビバレッジサッカー２０００。国立に入ったら、キリンビバレッジの代表カレンダーが配られた。「表紙こそ代表選手で埋まっているけど、中はきっとキリンビバレッジの商品紹介みたいなんだろうなぁ〜」なんて思っていたけど、いやいや、なかなかいいカレンダーでした。各月に代表選手のドアップ、代表戦に行ってこういうプレゼントは嬉しいね！自称・品のある埼玉県民たちは小野が入っていないと不満げでしたが…。

　日も傾き雨もパラついてきて、今世紀最後の代表戦は暗雲の模様…。が、試合の３０分も前になると雨もすっかりやんでくれました。国立も次第に埋まってきて、代表の緊張感が漂ってきた。さあ、選手の入場だ！場内に流れるアナウンス。あれ？聞いた事あるなぁ、…あっ！ジョン・カビラだ！！ジョンがまた盛り上げる盛り上げる！「今世紀最後の代表戦だ！」とか「日韓戦でいいんですか？」とかなんかそんなん、場内の雰囲気は最高潮。さぁ国家斉唱は…五木ひろしっ！！おぉ！今回はずいぶんとベテランが出てきたもんだ。昔は「お前誰じゃい？」って人ばっかりだったけど、最近は西条秀樹やらゴスペラーズやらしぶいトコ呼んでくれるね〜。周りを見ればいつの間にか超満員。観客数は５万４千人。お隣に国だからでしょうかね、韓国サポーターもけっこうきてました。

　この試合、スタメンの平均年齢は２３.９歳。日韓共同開催のＷ杯を意識したいるのがよく分かる。ＦＷには２００２年への期待からなのか、若い柳沢と北島を起用。そんな中でもドーハ組のカズとゴンが代表に選ばれているのがうれしい。この試合なんてたって注目はなんてこのカズの代表復帰でしょ？そんで韓国もチェ・ヨンスが代表に帰ってきたし、チェ・ヨンスって来期からジェフでやるんだってね？そしてまた注目なのは韓国代表の５人がＪリーグでプレーしているってことですね。韓国としてはそのおかげで代表合宿に合流できなくって大変だったみたいだけどね。２００２年に向けてちゃくちゃくと進んでいるね。

　試合はやはり激しいものになりました。そんな中、いい動きをしていたのが柳沢。前半１４分、早くも専制を許した日本だったが、柳沢が１７分、ペナルティーエリア内で相手反則を誘い、ＰＫを獲得。めずらしく強引に突破に行ったのがよかったみたい。ホームだからＰＫかもねってとこはあるけどね。ここまでよかった柳沢なんだけどうっかり蹴ってＰＫ失敗…。同点だぁって思ったのに…。それでも今までとはひと味ちがうヤナギ、ゴールに突進するプレースタイルは変わらなかった。２６分にも一発退場を誘うほど、ゴール前でも前を向いてプレーしていた。…でもあのレッドカード、ちょっと厳しいなぁ。あの時間帯に１０人になっちゃった韓国はさぞきつかったでしょう。

　前半ロスタイムにアクシデントが起こった。中村俊輔が相手との接触プレーで右足首を痛めて退場。プレーはそのまま約１分間継続したが、俊輔は起き上がれず、担架でピッチの外に出された。ハーフタイム病院に直行。「右足関節じん帯損傷」と診断されたそうだ。俊輔が怪我でいなくなっちゃって、小野も交代。後半はどうも中盤がずいぶん薄くなっちゃった…。

　そんな中、同点弾を決めたのは服部だった。Ａマッチ２４試合目の初ゴール。柳沢のセンタリングをヘディングシュート！！弧を描いたボールはゴールネットを揺らした。折り返しが入ったんじゃないか？そう思ったけど、試合後服部は「ちゃんと狙って打った」とコメントしていました。柳沢のセンタリングもピタリ！よかったよ！！

　試合終盤、トルシエ監督が交代を告げるたびに国立競技場に「カズコール」がこだました。正直、あの時間帯にカズを使うかって言ったら…、やっぱり本山だろうなぁって思う。でも僕はわざわざ「ＫＡＺＵ」のユニフォームで応援しに言っているんです。５人の交代枠を使い切っても「カズコール」してきました。カズにとって出場していれば、１９９８年３月中国戦以来となる代表での国立登場だった。ダイナスティカップ、なんで負けたの？って感じだったあの試合から国立に立つ青いカズを見ていないんだなぁ…。やっぱり見たかったなぁ…。

　試合はこのまま１−１の引き分けに終わる。しかし、５万４千の見方に囲まれ、前半の退場処分で１０人で引き分けた韓国には充分の内容ではないだろうか？スタンドで観戦したヒディンク新監督が「結果は良かった」と評価したってのもうなずける。やっぱりこれから先、いくら強くなったっていったって、最後まで日本に立ちふさがるのは韓国なんだろうなぁ。敵ながらいい戦いぶりだった。（やす）