２００４年Ｊ１リーグセカンドステージ第６節
ＦＣ東京対浦和レッズ
味の素スタジアム 2004.9.23

　２００４年Ｊリーグは大きな変革の時を迎えます。今年限りでファースト、セカンドの２ステージ制を廃止、通年ステージのホントのホーム＆アウェイとなります。Ｊリーグ発足以来の人気クラブ、かつてはＪのお荷物とも言われた、Ｊ２にも落ちた。そんなクラブこそ最初で最後のステージ制覇にふさわしい。我が愛しい浦和レッズはセカンドステージ開幕以来５連勝、ここまで２１得点をたたき出す爆発力で首位をひた走っている。第５節、浦和を追うＧ大阪、市原、横浜が次々と勝ち点を積むことができなかった幸運で、浦和はひとつ抜けた存在になっている。第６節、これまでの対戦成績では分の悪いＦＣ東京とのアウェイ、６連勝を飾ればぐっと最初で最後のステージ優勝が近づいてくる。

　味の素スタジアムへこの好調浦和レッズを応援すべく浦和サポーターが駆けつけないわけないでしょ？それはひと月も前から決まっていたことでした。試合までひと月もあるってのにアウェイ自由席完売・・ウソでしょ・・？僕はパソコンのモニターを目をパチクリさせて見ましたよ。仕方がないのでＡ自由席で観戦することにしました。この売れ行き、そしてここまでの好調、ＦＣ東京と浦和っていう今のＪリーグの中でも屈指の魅力的クラブ同士の対決。この日、味の素スタジアムには４１０００人もの観客が詰め掛けました。サポーターたちの絶え間ない応援とブーイング、それは素晴らしいスタジアムの風景が広がりました。

　味の素スタジアムは現在日本で唯一、ふたつのＪ１クラブがホームとするスタジアムです。２０００年からＦＣ東京、東京ヴェルディがここをホームとしてきた。そしてもいつも思ってしまうのが同じスタジアムをホームとするこのクラブの差です。僕は浦和がアウェイでここ味の素スタジアムで戦う時に行きますが、やっぱりより素晴らしいのはＦＣ東京。東京サポーターは対戦相手が浦和っていうこともあれど味の素スタジアムを埋め素晴らしい応援でサポートする。まぁ浦和サポーターはアウェイでも負けない応援を繰り広げるんだけどＦＣ東京との対戦はサポーターの応援も対決になってそれは魅力的です。ところがかたやもう一方の味の素スタジアムをホームとする東京ヴェルディはっていうと・・、いつもホームなのに浦和サポーターに飲み込まれています。まるでまったくの浦和のホーム・・対決とは言いがたい圧倒的な浦和の赤が味の素スタジアムを飲み込んでしまう。東京ヴェルディにも名門としてその人気、観客動員も復活してほしいものです。

　キックオフ直前、両サポーターとも激しい応援合戦、やっぱこうじゃないとね！そんな中、浦和ブッフバルト監督が父親の訃報でドイツへ帰国したと場内に伝えられた。一瞬静まる浦和側、「今日はブッフバルトがいない」エンゲルスコーチが監督代行という形でこの日の試合は行われる。監督不在ってのは嫌なものです。精神的主柱を折られたような。さらにこの日はアルパイがイエロー累計で、山瀬がケガで出場できず・・。でも逆にこれをモチベーションに変えて浦和の選手たちはきっとやってくれる。

　さて、試合は全体的に実によくＦＣ東京が浦和を守っていた。原監督は実にしたたか、浦和の良さを削り取る。ジャーンを中心に東京ＤＦが自慢の浦和攻撃陣に仕事をさせてくれない。ここまで５節の爆発的魅力的攻撃力が発揮されず試合が進む。どちらも攻めきれずの試合展開、最初に決定的形を作ったのは浦和だった。３０分過ぎ、左サイドを駆け上がったアレックスは逆サイドのペナルティエリア付近にロングフィード。これを山田が受けると、すかさず切り返して左足でシュート！行ったぁ！！枠をとらえたはずのシュートはジャーンの頭にわずかに当たっていた。山田のシュートはポストに当たって大きく弾かれた・・。くくぅぅおしい・・。後半、チャンスをものにしたのはＦＣ東京、交代で入ったルーカスがＣＫからヘッドで合わせて１−０、ＦＣ東京がセットプレーをものにする。浦和も負けじと内館に代えて田中達也を投入するも試合はこのまま終了・・。浦和は６節にしてついに黒星、そして気になるのが得点できずに敗戦した。

　褒めるべきはＦＣ東京のＤＦ陣でしょう。ここまで２１得点の爆発的あの攻撃陣をよくぞ０に抑えた。敵ながらあっぱれです。でもまだまだまだまだだぜ〜！次節からはＧ大阪戦、市原戦、横浜戦と上位の潰しあいに入ります。ここを制せばセカンドを制することがきっとできるはず。次節はアルパイも帰ってくる。最初で最後のステージ優勝のためにホントがんばれ！浦和レッズ！！