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スタジアムに行こうっ!蹴球狂の詩中田英寿にありがとうを Last up 2006.7.5
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中田英寿にありがとうを

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2006.5.22 Jヴィレッジ日本代表合宿にて
2006.5.22 Jヴィレッジ日本代表合宿にて
2005.11.16 日本代表対アンゴラ代表
2005.11.16 日本代表対アンゴラ代表

 2006年7月3日、日本代表の中田英寿が自身のホームページnakata.netにて突然の引退を発表を行った。このワールドカップを最後に代表引退が噂されていたヒデではあったがヒデが決心したのは現役引退だった。このドイツワールドカップ、対ブラジル戦が中田英寿最後のプロサッカー選手としてのプレーになった訳です。この発表を聞いてみてショックでした。まず「なんてもったいないんだろう…」そう思った。僕のように思ったサポーターはたくさんいたはずでサッカー関係者、マスコミ、そして日本中が震撼した。ヒデが引退する…。このワールドカップがその最後の雄姿だったなんて…、リーグ敗退が余計に悔やまれる。

 マスコミ嫌いなヒデはあまり露出の際に自分のことを言葉にしてこなかったが、ホームページでは僕たちファンに自分の言葉でいろいろ語ってくれた。今回の引退発表もホームページで自身の言葉で引退声明を出すといういかにもヒデらしい形でした。ヒデの言葉をじっくり読んで僕は思わず涙ぐんでしまいました。これまで通りいかにもヒデらしいところと最後だからこそ語られたこれまでヒデらしくない部分が見えたからです。このヒデらしくない部分に僕は思わず涙ぐんだのです。

(nakata.netからの引用)
けれど、プロとして最後のゲームになった6月22日のブラジル戦の後
サッカーを愛して止まない自分が確かにいることが分かった。
自分でも予想していなかったほどに、心の底からこみ上げてきた大きな感情。

それは、傷つけないようにと胸の奥に押し込めてきたサッカーへの思い。
厚い壁を築くようにして守ってきた気持ちだった。

これまでは、周りのいろんな状況からそれを守る為
ある時はまるで感情が無いかのように無機的に、またある時には敢えて無愛想に振舞った。
しかし最後の最後、俺の心に存在した壁は崩れすべてが一気に溢れ出した。

ブラジル戦の後、最後の芝生の感触を心に刻みつつ
込み上げてきた気持ちを落ち着かせたのだが、最後にスタンドのサポーターへ
挨拶をした時、もう一度その感情が噴き上がってきた。

そして、思った。

どこの国のどんなスタジアムにもやってきて
声を嗄らし全身全霊で応援してくれたファン――。
世界各国のどのピッチにいても聞こえてきた「NAKATA」の声援――。
本当にみんながいたからこそ、10年もの長い旅を続けてこられたんだ、と…。
(引用はここまで)

2005.3.30 日本代表対バーレーン代表
2005.3.30 日本代表対バーレーン代表
2004.2.20 日本代表対オマーン代表
2004.2.20 日本代表対オマーン代表

 ヒデが引退声明で語った言葉の数々は感謝に満ち満ちていた。ブラジル戦の後、ヒデが見せたらしくない部分、あの涙にはこんな意味がったのか…。いつもクールで、自分を貫き、自分のために戦う、そんな姿勢に見えがちだったヒデは誰よりもサッカーを愛し、そして僕たちファンを愛し、感謝してくれていたのです。そして日本代表への思い。中田にとって日本代表という場所は自分の価値を高める場所でしかない、そんな記事を見たことがあります。日本代表をワールドカップの舞台を最後に選んだ中田にそんな気持ちはこれっぽっちもなかった。他のサッカー選手みんながそうであるようにヒデにとっても代表は特別で尊い場所だったのです。

(nakata.netからの引用)
最後にこれだけは伝えたい。

これまで抱き続けてきた“誇り”は、
これからも俺の人生の基盤になるだろうし、自信になると思う。
でもこれは、みんなからの“声”があったからこそ
守ることが出来たものだと思う。

みんなの声を胸に、誇りを失わずに生きていく。
(引用はここまで)

 ヒデもまた”誇り”を胸に戦ってきたのです。そして僕たちサポーターも誇りを胸に応援してきた。今までのヒデからはあまり聞かれなかった言葉、みんなの声、僕たちサポーターの声、ヒデにはサポーターの声も誇りだったんだ。どこのサッカー選手も普通に語ることだけど、ここまでずっとヒデを見てきてグっとくる。なんて重い言葉でしょうか。

(nakata.netからの引用)
これまで一緒にプレーしてきたすべての選手、関わってきてくれたすべての人々、
そして最後まで信じ応援し続けてきてくれたみんなに、心の底から一言を。

“ありがとう”

 そして最後の言葉はありがとう。関わってきた人たち、僕たちサポーターに”ありがとう”ヒデがいかにもらしくない言葉で最後を締めくくった…。今まで何度中田英寿に夢を見せてもらった?今まで何度中田英寿のプレーにドキドキした?セリエAのデビュー戦で2ゴールでは仰天した!スクデットを獲得した時はテレビの前で「やったぁ〜」と叫んだ!2001年コンフェデ杯対オーストラリア戦でのドシャブリのゴールでは僕もガッツポーズした。2002年ワールドカップのゴールでは勝利を確信した!2006年ブラジル戦では僕も崩れ落ちた…。ヒデがいなかったら日本にはワールドカップっていう舞台がそもそもあったのだろうか?次々と日本人選手が欧州に移籍する今、ヒデの功績がなかったら世界のスカウトは日本人選手に目を向けていただろうか?ありがとうを言いたいのはこっちの方です。今までどれだけ至福の時間をヒデにもらったんだ?ヒデは僕たちの前に現れることなく新しい旅に出かけてしまう。実にヒデらしいと言えばヒデらしいけど…。

 この引退、本当に本当に本当に残念でとってもとっても悲しいけど、これを中田英寿の新しい旅と同時に日本サッカーの新しい旅にしてほしい。ヒデもそれを願っているはずです。この10年、ヒデを中心として進化してきたと言っても過言じゃない日本のサッカー、大きな財産を失ったようなこの喪失感を拭い去る新しい選手に是非とも台頭してもらいたい。ヒデもそれを願っているはずです。

 中田英寿の活躍を見るのが本当に本当に楽しかった、本当に本当にドキドキした、本当にどうもありがとう。そしてお疲れ様でした。決してやめることのないサッカーを、またいつか今度は選手じゃなくて、違う形で僕たちに楽しませてください。僕は僕たちサポーターにプロサッカー選手としてかけた最後の言葉をそのままもっともっと感謝の気持ちを込めて返したい、中田英寿にありがとうを。

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